<Header>
<Author: 丁仙芝>
<Title: 餘杭醉歌贈吳山人>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 漢文無假名>
<style2: 日本漢文訓讀無假名標注>
<TranslatedTitle: 餘杭の酔歌  吳山人に贈る >
<BookPage: 165>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
曉幕紅襟燕，
春城白項烏。
只來梁上語，
不向府中趨。
城頭坎坎鼓聲曙，
滿庭新種櫻桃樹。
桃花昨夜撩亂開，
當軒發色映樓臺。
十千兌得餘杭酒，
二月春城長命杯。
酒後留君待明月，
還將明月送君回。
<End Poem>
<Translation>
夜が明けると、カーテンにつばめがやってくる。越の國の名鳥、襟首の赤いつばめだ。春らしくなった城壁には白い頭の鳥が集まっている。これも同じ江南の隣國、吳の國の名物だ。つばめはわが家の梁の上へあがってしたしげに語っている。鳥だって昔、都の御史の府中に鳴いたのとはだいぶちがっていて、決してそういうえらい役所などへ向かって飛び立ちはしないのだ。どちらも、われわれの仲間だ。 
每朝、一定の時刻に城門が開かれるが、そのとき、時報の太鼓がドンドンとうち鳴 らされる。わが家の庭にいっぱい植えた櫻桃がはじめて咲いたのが、まず目につく。 
さて檐端の紅い桃の花は昨夜から咲いて、今や咲きみだれた姿で、色も一段と濃くなり、樓臺に照りはえている。一斗一萬錢もする餘杭名産の美酒が用意してある。春二月、ここで長命杯をかたむけて花見の宴とはなんとたのしいものではないか。どうやら日が暮れかかってきたが、酒も十分まわったようだが、まあ、もっとゆっくりしたまえ。そのうちに月が出るだろう。花に明月は一段と興が深い。そしてまた月の光で、君の歸り道を送ることにしようよ。
<End Translation>
<Formatted Translation>
夜が明けると、カーテンにつばめがやってくる。越の國の名鳥、襟首の赤いつばめだ。
春らしくなった城壁には白い頭の鳥が集まっている。これも同じ江南の隣國、吳の國の名物だ。
つばめはわが家の梁の上へあがってしたしげに語っている。
鳥だって昔、都の御史の府中に鳴いたのとはだいぶちがっていて、決してそういうえらい役所などへ向かって飛び立ちはしないのだ。どちらも、われわれの仲間だ。 
每朝、一定の時刻に城門が開かれるが、そのとき、時報の太鼓がドンドンとうち鳴 らされる。
わが家の庭にいっぱい植えた櫻桃がはじめて咲いたのが、まず目につく。 
さて檐端の紅い桃の花は昨夜から咲いて、今や咲きみだれた姿で、
色も一段と濃くなり、樓臺に照りはえている。
一斗一萬錢もする餘杭名産の美酒が用意してある。
春二月、ここで長命杯をかたむけて花見の宴とはなんとたのしいものではないか。
どうやら日が暮れかかってきたが、酒も十分まわったようだが、まあ、もっとゆっくりしたまえ。
そのうちに月が出るだろう。花に明月は一段と興が深い。そしてまた月の光で、君の歸り道を送ることにしようよ。
<End Formatted Translation>